協会ご案内



会長より
 

Stacks Image 6
材料技術研究協会 会長就任挨拶


「多くの方の協働から生まれる活力を大切に」

 鈴木 昇 宇都宮大学名誉教授 


 会員の皆様には,平素より材料技術研究協会の活動にご支援,ご協力を賜り,厚く御礼申し上げます。
 この度,千葉工業大学の小浦節子前会長の後を引き継ぎ,当協会の会長職を務めさせていただくことになりました鈴木昇(元宇都宮大学)です。就任にあたりご挨拶申し上げます。
 前会長には,当協会の改革にご尽力され,種々の行事の活性化と協会の発展に貢献されました。その意思を引き継ぎ,当協会をさらに前進させるべく,微力ではございますが頑張らせて頂きたいと存じます。
 当協会は, 1983年11月に設立され, 材料に関する幅広い分野の科学・技術に関する膨大な知見を融合・複合化し, 実用上役に立つ知識として広く発展させることにより, 材料に関する科学・技術の進歩と実用化の一層の発展を図り, もって我が国の産業の発展と国民生活の向上に寄与することを目的としています。
 当協会の主な行事は毎年度開催している討論会(12月初旬頃),そして2018年から毎年夏頃に開催しております「International Student Symposium (ISS) 〜次世代サイエンティストの育成〜」です。特に後者では,次世代の若手育成を目的としており,高校生や大学生を対象とした口頭発表・ポスター発表などから構成され,材料技術だけでなく,自然科学全般の広い分野を対象としています。また,公益財団法人東京応化科学技術振興財団からの助成,共催団体の協力を得ており,ここに感謝する次第です。
 この3年間はコロナ禍の影響で,上記討論会などをオンライン(リモート)で行うなど,工夫してまいりましたが,前会長のご尽力および会員諸氏のご協力により,スムーズに進めることができました。今年度からは対面での開催も可能になると考えられますので,多くの行事で皆様とお会いできるものと思います。その際,当協会の発展のために奇譚のないご意見を頂けますと幸いです。

【将来に向けて】

 前会長のもとで「将来ビジョンの構想」がまとまり,当協会の活発化が進行しております。それをさらに進めることが私の役目であると考えます。WEBセミナーでは,外部の方の発表のみならず,会員の皆様方にも発表して頂き,情報発信に使って頂けますと幸いです。また,企業相談についても良いシステムがありましたら,ご提案頂きたいと思います。
 編集委員会のご尽力で協会発行の学会誌である材料技術が,2022年44巻1号からJ-STAGEに掲載され,無料で閲覧できる様になりました。研究成果を世界に発信することが可能となりましたので,会員の皆様のみならず多くの研究者・技術者,さらには学生さんからの積極的な投稿をお待ちしております。
 その他,委員会活動,技術相談などを含め,さらなる発展のため努力したいと思いますので,ご提案・ご協力をお願い致します。

【若い方の力を】

 私自身は既に定年退職しておりますので若くはありませんが,時間はそれなりにあります。一方大学では,近年忙しくなってきているとの情報があり,学会活動に時間を割くことが益々難しくなってきているようですが,協会の発展には若い方の力が是非とも必要です。各種行事や委員会活動などにおいて限られた方々のご尽力にお任せするのではなく,各委員会に多くの若手の方が参画し分担することで,負担を増やさずに,より良い方向に舵を切ることが可能になると考えます。オンライン化も一助となるでしょう。是非とも多くの若手の方に参画して頂きたく,ここにお願いする次第です。

【会員の皆さんへ】

 いま社会は, AI技術の極端な発展に期待と恐怖が入り混じった状況にあると思います。研究・技術開発に関する課題もAIで解決できるという時代になるのでしょうか。部分的に既存技術検索などで有効活用することも考えられますが,材料技術に関する新たな創造は人間に与えられたものです。繰り返しの実験などで培われた技術や,装置を前にしての新規の考えなどは簡単に生み出されないと想像します。今後も, 講習会, 講演会などのイベントに積極的に参加して頂き,新しい情報を得ることが重要であると考えます。そのような面で材料技術研究協会が重要な役割を果たすべきでしょう。今年度からは対面での行事開催が可能になり,より深い議論ができるようになると思いますが,一方でオンライン化によって今まで参加が難しかった遠方および企業の研究者・技術者,そして学生の方の参加が可能になりました。本協会も「情報」のデジタル化, 講習会・講演会のオンライン化をさらに進め, より多くの会員・技術者の皆さまに有益なコンテンツを届けることを目指したいと存じます。
 今後も引き続き, 学生会員や正会員を更に増加させ, 魅力ある研究討論会およびセミナーが開催できるよう, 皆さまとともに力を尽くしたいと考えております。ご支援ご協力のほど, よろしくお願い申し上げます。

2023年5月






材料技術研究協会定款



材料技術研究協会定款




材料技術研究協会役員一覧



材料技術研究協会役員一覧